回復へ「引越しがトラウマだった」
回復へ
引越しをした途端に全てがうまくいかなくなった。
もちろん、ハイリスクでしかないと想定し備えていた。
備えは完璧だった。
しかし、絶望しかない状況に陥ってしまったのが今年の一月中旬のこと。
今回の引越しで気がついたことがあった。
私は、引越しそのものがトラウマになっていて、引越しがトリガー(引き金)となり、苦しく辛い状況に陥るのだと。
小さな子供の頃から、引越しが多かった。
小さな私は、突然ある夜、知らない男と母と知らない場所へ連れて行かれる。
怖かった、不安だった。
そして、その男は知らないうちに父親となり、私を虐げた。
こんなこともあった。
学校で授業を受けていると、担任から呼ばれ、職員質で待つことになった。
そして、迎えに来た母と兄弟たちと何も持たずに電車に乗り、遠くへと行き、新しい生活が始まる。
余りにも悲しく、辛い思い出だから、これ以上は触れないでおこう。
大人になった私は、時々、引越しをして自分の子供たちを守ろうと頑張る悪夢を見る。
今回の引越し以外にも、引越しをして体調を崩すことや、何故なのか全てが上手くいかなくなることがあったことを思い出した。
引越しが、トラウマになっていたとは、自分でも驚きだった。
それでも、知ることができたことは幸運なこと。
引越しをしない選択もできれば、引越しをするとなったら、トラウマに備えての準備をすればいい。
あれから、今は、緩やかに回復へと向かっている。
ほんの少しだけ散歩に出かける
夕方に近い時間帯、春めいた風が心地いい
鈴蘭が目にとまる
なんて愛らしい姿
目が見えていることに感謝に思う
開花を迎えたバラ
昨年に植えられ、忘れられていたイチゴの花たち
むらさき色の花びらをそっと手のひらにのせてみる
ビロードのような ふっくらとした厚みを感じる中で
自然が作りだす濃淡の美しさに感動する
自分のために生きよう
新しい土地で、新しい発見にワクワクする気持ちになる時がある。
いつもの道が安心できるようになった。
住んでいる場所は、落ち着く場所になった。
仕事も始めた。
自分の好きな仕事への復帰。
自分のためにお金を使おう。
子供は、いずれ自分の人生を歩んでいく。
私は、今から自分の人生を大切に、
そして新しい土地での生活が幸せであるようにと願いながら進んでいきたい。
若い時、
「身近にある小さなことに幸せを見つけられる人でありたい」
そう願い、努力してきたことを思い出した。
今のところ、上出来だ。